Wednesday 16 February 2011

husky voice

家の近くのカフェに一人で向かい、軽めの夕食をとった。

こじんまりとしたそのカフェの中に客は僕しかいなく、店内には聞いたことの無い音楽が流れていた。

聞いたことは無かったけれども、その歌声から、それがCat Powerの音楽であることに気が付いた。

そのかすれるような声と、外の闇、店内の灯が全てマッチしていて、何だか心地よかった。

http://www.youtube.com/watch?v=MVGgGW1ZalY

Saturday 12 February 2011

lantern


イサム・ノグチという名前を初めて耳にしたのは、大学生の頃だったように思う。

現在では彫刻家としてよりも、彼がデザインした'Akari'と名付けられた提灯シリーズがよく知られていて。

僕自身、今は無き雑誌「太陽」を通して初めて'Akari'を見て以来、この商品をいつか手に入れたいと秘かに思い続けていた。 

今回、色々なタイミングが揃い、念願の'Akari'を手に入れた。

学生の頃に感じた、彼の作品に対する畏怖の念は変わらないけれども。

僕の中で唯一変わったことと言えば、「物」よりも「生活」の方が遥かに大事な要素になったことだろうか。

Tuesday 8 February 2011

ballpoint pen


母親の誕生月が8月で。

昨夏、「今年は何か欲しいのものある?」と訊ねたら、

「気に入って使っていたボールペンが壊れてしまったので、直して欲しい」と言われた。

ぐむむ、小生は修理職人ではありませぬ。



KENZOというブランド名の入った花柄のそのペンは、確かに悪くないデザインで。

多少のお金を出して修理に出す価値がありそうに思えたけれども。

近くの文房具屋のおばちゃんに尋ねると、「そういったファッション・ブランドの文房具を修理に出すことは難しい」という、予想通りの返事が返ってきた。

母にその旨を伝え、「代わりに、適当なボールペンを買う」約束をしたのだけれども。

昨夏は、海外に行く準備や職場の昇任試験やらがあって、何だかバタバタしていた。

「日本に帰ってきたら探そう」

そう思い残し、旅に出た。



海外にいる間、

「日本に帰ったら、これをしよう、あれを食べよう」

などと、思いを馳せていたのだけれども。

いざ帰国してみると、大抵のことはどうでもよくなってしまう。

母のボールペンのことは、もっと「どうでもよいこと」であったようで。

海外にいた3ヶ月間、一度も思い出さなかったばかりか、帰国してからも1月以上、完全に忘れていた。



どうせ探すならと思い、仕事帰りに銀座の伊東屋に寄る。

店員さんに、「母への贈り物なのですが・・・」などという当たり障りのない相談をしたら、当然の事ながら赤っぽいカラーのものを中心に勧められた。

少し反省し、自分のセンスと懐具合に問い掛けてみると、なかなか良さそうな書き心地とデザインの商品を見つけた。

ParkerというメーカーのSonnet  というその商品は、当初想定していた予算の5倍くらいしたけれども、母に長く使って貰えるのだったら、それほど高くはないような気がした。