Sunday 31 October 2010

sense

@Sydney(Australia)

少し驚いたのだけれども、シドニーにはフランス人が観光で沢山きている。

観光する、などといっても彼らがシドニー市内にあるLとVのマークが付いた
お店で買い物などするはずもなく、市外のビーチなどでよく見かける。

カラッとした空気と開放的な雰囲気、それに英語圏、というのが主な理由のよう。


僕がいま泊まっているのは、シドニー郊外のロッジ・ホテル。
トイレや洗面所が共同で少し不便な代わりに、毎日おいしい朝食がでる。

その朝食を食べるラウンジで、フランス人の家族をよく見かけた。

ラコステのポロシャツがよく似合うお父さん、お母さん、それに小学生と思われる姉弟。

この時期にバカンスなんて取れるんだろうか。さすがラテン。

10~11歳位と思われるお姉ちゃんは、ジュリー・デルピーが小学生だった頃のような顔を
している。まぁ、実際にはジュリー・デルピーの当時の顔はよく分かりませんが。

ある日、何気なく目が合ったので、軽く目で挨拶をした。
それ以来、ラウンジで会う度に、その女の子とだけは挨拶をするようになった。


この旅にでて以来、改めて気付いたのだけれども、お互いが醸し出す雰囲気から
何となく察して、知らない人と挨拶することは、物凄く気持ちが良い。

その「感覚」や「雰囲気」を、言葉で表現するのは難しいのだけれども。

誰かから紹介されて、お互いのことを知っていく。
そんな出会いも大事だけれども。
人が自然に発するそういったものから生ずる出会いもまた、
魅力的だと思う。


さて、そのフランス人の少女。
まだまだ小さい子供なのに、大人の女性のような仕草をたまにする。
そんな彼女をみていると、さすがフランス人だなぁとよく感心させられた。


土曜日の朝、洗濯を終えて部屋に戻ろうとしたら、偶然、その家族が大きな荷物を
持って出かけるところだった。

僕と目が合うと、'Au revoir'(さようなら)と言う彼女に

「帰るの?」と英語で聞くと

'Yes, see you!'

そして、しばらくして振り返ると、歩きながら笑顔でこちらに手を振ってくれていた。


その「ジュリー・デルピー」が、何故僕に挨拶をしてくれるようになったのかは分からないけれども。

きっと歳の差など関係なく、お互いの何かを感じることが出来たのではないかなぁ、と勝手に想像する。


分かる人には分かるし、分からない人には一生分からない。

いつまでも、そんな人間でいられたらと思う。

Saturday 30 October 2010

life is..




Pictures in Adelaide

えっ、なにやっこさん、この街を気に入ったって?

そう、人生は楽しまなきゃいかんですぜ。

Friday 29 October 2010

not t but p

Pictures in Adelaide




い、いえ。




は、犯人は、わ、私ではありません・・・

Thursday 28 October 2010

アデ経

Pictures in Adelaide


アデレードでのある日。


夕飯を食べに、行きつけのレストランへ行ったときのこと。


注文して料理が運ばれてくるまでの間、何もすることが無かったので、
お店に置いてある経済新聞を読み始めた。


「全くもって職業病だよね」なんて皮肉を言われるかもしれないけれども。
普段、新聞で経済欄はあまり見ない。株価が、とか、ジャスダックが、などと言われても
チンプンカンプンであることと、世界で起きている話題を知る方が、単純に面白いから。


そんな僕でも理解できるような記事を探し、何となく気になったコラムを読み始める。

農業、ワイン、経済、環境。

色々な視点から、国が取るべき施策を提案する興味深い内容だった。


アデレードがある南オーストラリア州の主産業は農業。特にワインが有名である。

だから、スーパーに行くと、地元で取られた野菜やらワインやらが沢山。

ところが、ここはオーストラリア一、乾燥した地域。

昔から、農業用水はダムに頼っていたのだけれども、国内を襲った近年の
大干ばつで、農家は壊滅的な被害を被った。


そこで、「これ以上、河川水には頼れない」という政府の決断で、下水を処理した
再生水を灌漑用水として用いることを決めた経緯がある。



実は、僕の今回の研修のテーマが、この下水の再生水。
だから、農家への灌漑方法なんかを、現場に連れて行って見させて貰った。




ところで、そのコラムの趣旨はこんな感じだった。


「近年の好景気で、オーストラリアドルが強い。
その性で、ワインの輸出量は減る見通し。
ワイン産業は、国内では飽和状態であることに加えて、
干ばつの影響から、農家への水利権を減らすことも決まっている。
温暖化の影響も強まるだろう。つまり、ワインはもう、斜陽産業である。
政府は、今後、より伸びる見込みのある産業に、
資金を投入すべきである。」



読んでいて、そのコラムニストが持つ様々な視点と、自分の興味のある分野、
それと今回の研修内容、それらが、僕の中で見事に一点に集約
されたような感覚を味わった


「うゎ~、これは面白いな」


そう思った。


こんな経済記事なら、毎日読みます。

Wednesday 27 October 2010

Art Deco

Pictures in Adelaide



あれれ、まるでカッサンドルのポスター。

Tuesday 26 October 2010

I'm yours

Pictures in Adelaide

捜し求めていたオージー音楽ではないのだけれど。

しかも以前、別の場所で紹介したような気もするのだけれども。

今回の旅先で、偶然何度か耳にしたこの曲を。

 複雑に考える必要はない
 人生は短い
 僕は君のもの

なんて歌ってる、聞いてて恥ずかしくなるようなラブソングなのだけれども、
このPVの影響で、何だか旅の気分にピタリと合う。

このビデオのように、いつまでも心を世界に開けたら、と思う。

http://www.youtube.com/watch?v=EkHTsc9PU2A

fair or not




Pictures in Adelaide

アデレードの街を歩いていたら、'Oxfam'というお店を見かけた。

窓の外から眺めてみると、エスニックな商品が多くて面白そうだったので、中に入った。
どうやら、フェア・トレード商品を扱っているお店のようで。

あぁ。そういえば、名前を聞いたことがあるなぁと思い、ぐーぐる。

日本ではショップ展開はしていないそうなのだけれども、活動はしてるよう。


何年か前までは、物を買うときに「安ければよい」と思っていたけれども。
その安さはどこかにしわ寄せが来ている、という感覚を少しは持ち始めた。
当然、その「どこか」は生産者。

ただ残念なことに、公正な取引、労働環境で作られている商品を買うことは、
日本ではまだまだ難しい。

僕らが、これからもっと考えていかなきゃならない問題。

写真上;国籍不明な顔をしているもので。こういうのが似合っちゃうんです、わたくし。

写真下;ペルー産のオーナメント。最後の晩餐の出席者がなぜかアンデス帽子を被っていてcute。買おうかどうか迷ったけれども、結構重いので断念。

Monday 25 October 2010

意識

Pictures in Adelaide

僕のような凡人に出来ることと言えば、

「知性」と「感性」、それに「品性」を高めること。

それ以外の意識はそぎ落とす。

その位が、ちょうどいい。

Sunday 24 October 2010

who are locals?



@Sydney (Australia)

音楽がないと生きていけない。

なんて、どっかのお店のコピーほどではないのだけれども。

ポップ・ミュージックを聞くのは割りと好きで。

旅に出ると、せっかくなのだから、その土地の音楽を聞けたらな、とよく思う。

カナダにいた頃、大型レコード店に行くと、棚にあるミュージシャンの名前が
記してあるボードに、カナダ国旗が付いていた。

アメリカ文化の影響を大いに受けているからこそ、自国の文化を必死に守ろうとする
涙ぐましい努力。お陰で、「あぁ、彼らはカナダ人だったのね」と知ることができた。

さて、オーストラリアの音楽はどうなんだろう。

テレビや雑誌なんかをチェックするようにはしてるのだけれども、如何せん、この
短期間ではなかなか難しい。

けれども、「あっ、彼らはシドニー出身だったんだ」と思い知ったバンドがある。

日本でよく聞いていたこの曲。

現地で聞き直してみると、やっぱり良い。

http://www.youtube.com/watch?v=VEZ-m61dBKY

Saturday 23 October 2010

crack



Pictures in Adelaide

本当なんですって。

この3秒後くらいに、空が真っ二つに割れたんです。

えぇ、そう。

卵の殻みたいに。

public art


Pictures in Adelaide
公共×アート
それは、永遠に答えの出ない問い掛け

Friday 22 October 2010

色男


Pictures in Adelaide

この下着の宣伝マン、男前だな~。

と思ってよく見たら、ハリー・キーウェル。

そりゃぁ、かっこええですわ。
えっと、サッカーおばかな方以外にご説明しますと、オーストラリア代表選手です。

before sunset

@Adelaide (Australia)

アデレードでの旅が、終わりました。

観光して楽しい街と、住んでいて心地よい街があるのだとしたら、アデレードは恐らく後者になると思います。

そして、僕が訪れたいと思う街も、後者の方が多いのではないかな、と思い始めました。

図書館とホテルの往復で、観光らしいことと言えば、一度、アート・ギャラリーに行ったくらい。

けれども、街の雰囲気や、人々の表情を見ているだけで、僕は幸せになりました。

都市である以上、色々な人がいるのは事実だけれども、多くの人はいい笑顔、いい表情をしていました。

雰囲気のよいカフェやレストランを何軒かみつけて、少しばかり現地人のような生活を出来たことが、僕の誇りです。

ホテルのベランダから見えるsunriseとsunsetが物凄く綺麗で、よくベンチに座って眺めていました。

この地に、戻って来ようと思います。

また、いつの日か。

Thursday 21 October 2010

単調

@Adelaide (Australia)

こちらで知り合った日本人に、

「アデレードって夜も早いし、退屈じゃないですか?」

と聞かれた。

その相手も、僕が一人でいることを気遣って、そんな言葉を掛けてくれた
ことはよく分かる。

けれども、僕としては、本当に申し訳ないくらい、こちらでの生活をエンジョイしていたので、
正直返答に困ってしまった。

こんなことは、バンクーバーにいた頃も、何回かあった。
これまた申し訳ないのだけれども、当時も一人で十分満喫していた。

「そ、そうですよね、うん。」

知り合ったばかりの人だし、口論とかもしたくなかったので、
適当にそう答えてしまった。


けれども、もしアデレードに親友と来ていて、彼もしくは彼女にそんなことを言われたら、
僕はこう答えると思う。


うん、確かに夜は早いし、生活は単調だよね。
けどさ、美しい街並み、穏やかな気候、優しい人々。
それに、2千円以下で、美味しいシーフードとポテト、ローカル・ビールを提供してくれて、
気持ちの良い接客をしてくれて、しかも毎日23時まで営業してくれる。
こんな店が街角にあって、君は他に何を望むの?
ところで、日本のナイト・ライフってそんなに面白いの?
帰ったら、連れて行ってよ。

と。


以下、こんな店
http://www.thestore.com.au/
 

Wednesday 20 October 2010

cocoa and budget

@Adelaide (Australia)

ホテルが高級住宅地にあるので、周りにオーガニック・カフェや、こジャレたお店が多い。

先日、何だか突然ココアを飲みたくなったので、何軒かある行きつけのお店の1つで注文した。

ところが、一向に伝わらない。

んん。ココアって英語だよなぁ、なんて考え始めた。


学生時代から英語の勉強は好きだったのだけれども、受験英語の弊害で、
発音とアクセントなんてものを気にしたことは、本当に一回も無かった。

27歳でカナダに行き、生まれて初めて「英会話」というものを習った。

ある日のクラス、「予算」という意味の'budget'という言葉を使ってみたら、
みんなきょとんとしている。

それもそのはず、僕は自信を持って「バッドゲット」と言っていた。
「バジット」ではなく。

「英語はゲルマン語とかラテン語とか、色々な言葉を寄せ集めてきた言葉だから、
発音に法則はありません。一つずつ、覚えてください。」

なんてひどい言語が世界の共通語になったんだろう。

そう思った。

カナダには4ヶ月しかいれなかったので、「発音だけはマスターしよう」と心に決めていた。

沢山の言葉と、その発音記号を眺めていたら、確かに規則は無いのだけれども、
「このスペリングなら、こんな感じの発音かな」といった感覚が付いてきた。

我ながら、「バッドゲット」の出発からよく頑張ったものだ。


ところでココアですが。

これまで発音したことも、誰かが喋ったのも聞いたことが無かったので、cocoaという
スペリングから判断して、「ココ~ア」「コッコア」などと試した。

3度ほど、考えられる範囲で発音してみたが通じないので、

「ミルクとチョコレートを混ぜたもの」と説明すると、

「あ、ホットチョコレートね。」

うん、そうとも言う。


ホテルに帰り、辞書でcocoaを調べる。

「コゥコゥ」って感じでしょうか。

やっぱり、英語を世界の共通語にしたのは、間違いだと思う。

Tuesday 19 October 2010

変化

@Adelaide (Australia)

この地に二週間いることは最初から分かっていたのだけれども。

現地に着いたら色々感じることもあるだろうし、と思って最初の何泊かしか宿を予約していなかった。

最初に泊まったホテルは、ダウンタウンから歩いて2分くらいのところにあり、 特段不満も無かったので、延長したい旨、従業員に伝えると、
「予約で埋まってるから無理だ」
と言われてしまった。


今回の研修は、宿代と食事代など全て含めて、一日当たりの日当を貰っている。

だから、どこに泊まるかは、個人の裁量。

二週間くらいの滞在だと、家具付きアパートも借りられないので、食事は外食が中心になる。
オーストラリアは思った以上に物価が高いので、完全に予算オーバーの生活だった。

ウェブでホテル探し。
もう、これ以上安いホテルは、無い。

しょうがなく、バックパッカーが集う地域に行き、宿で値段を聞いてみる。
「今は閑散期だから、一週間100ドルでいいよ」
100ドル。いまのホテルの一泊分より安い・・・

「部屋を見せてもらっていいですか」と頼み、中に入る。
薄暗い部屋に二段ベッドが並ぶ、典型的なドミトリーだった。

ちょっと考えて、また電話するよ。

店主にそう伝え、宿を後にした。

少し考えたが、この宿に泊まることは、いまの自分にはリスクが伴うと思った。
それに、他のお客さんも、僕の境遇に違和感を感じることになるだろう。

結局、アデレードの高級住宅地にあるホテルに泊まることにした。

ウェブで見る限り、そこが一番まともに思えたから。


ドミトリーで生活している人を見たら、学生時代に卒業旅行という名目で一人、
スペインのアンダルシア地方を旅した頃を思い出した。

彼らの境遇が、当時の僕のそれと似たようなものであることが、そうさせたのだろうけれども。
アデレードが、山に囲まれた乾燥した地域、ということも影響しているように思う。

アンダルシアには、タパスバーという素晴らしい食文化がある。
ところが、学生が月々に使えるクレジット・カードの料金は、恐ろしく低く設定されている、
という事実を知らなかった僕は、カードが機能停止になると、無一文に近い状態になりたじろいだ。
しょうがなく、Mのマークの付いたお店で毎日、ハンバーガーの単品を頼む、
という無残な食生活を送った。

それでも、あんなに充実した旅は、それまで無かったし、恐らくこれからも無い。
そう思える。

当時と比べて、今の僕は何が変わったのだろう。

それなりに経験をつみ、得たものもある代わりに、無意識のうちに無くしてしまったものも
あると思う。

けれども、本質的には何も変わらないのかな、と思う。


旅の主目的が、「観光をする」ことから、「レポートを書く」ことに代わったけれども。


僕の心の中にある、本当の旅の目的が、何かを感じ取ること、であることに変わりはないのだから。

Monday 18 October 2010

ほっ

@Adelaide (Australia)

9日の朝にこちらに着いてから一週間余り。

施設への訪問とインタビュー以外の時間は、図書館とホテルに引き篭もり、
文献を調べたりレポートを書いたりしてきた。

その甲斐あって、一段落。

少しリラックスした気分で、アデレードの街を楽しんでいる。

実際に訪れるまで知らなかったのだけれども、この街は「世界で最も住みやすい街」
のトップ10にたびたびランクインされるよう。

穏やかな天気(少し乾燥し過ぎだけれども)、沢山のレストラン、コンパクトなサイズ。
生活をしてみると、確かに納得させられる。住民もみな、基本的に穏やか。

ダウンタウンのはずれにアデレード大学があり、そこから歩いて1分ほどのところに
穏やかな川が流れている。
芝生の川辺で、学生や市民が横たわり、デートや読書、歓談なんかをしている。

そのすぐ奥には、フットボール用の広大なグラウンド(もちろん天然芝)。

う~ん、学生諸君、君らは理解しておるかい、この恵まれた環境を。

今日は、多くの時間、その川辺に横たわり、来週シドニーで会う大学の先生が
書いた文献を読んでいた。

夕方になると、どこかのボート部の練習が始まったり、学校帰りの女子高生達
が、芝生に座り、スナック菓子を食べながら歓談を始めたり。

そんな光景は、見ているだけで微笑ましい。

Saturday 16 October 2010

give and take

@Adelaide

オーストラリアはやっと春がきたばかりで、寒暖の差が凄く激しい。

金曜日は時折シャワーが降るばかりでなく、最高気温が13度くらい。
前日まで25度くらいあったから、体調管理が大変。

しかもこの日は、州の役人に会うことになっていた。

夏物のスーツにマフラー代わりのスカーフ、凍えながらビルに入る。

出迎えてくれたのは、クリスという定年間近の担当者。

見ず知らずの日本人から、「お宅の施設を見たいから対応してくれ」
なんてメールが来たら、適当にあしらわれるだけだろう。

そう思っていたし、実際にシンガポールではそうだった。

てっきり若造に対応されることを想像していたので、少し驚いた。


少し話しをしてから、彼のフォードに乗り、現場へ。

早口で、専門用語を、非常に強いオーストラリア訛りで矢継ぎ早に喋るクリス。

居心地は、あまり良くない。



彼自身も認めているように、アデレードは白人社会。

シドニーなどの都市と比べると、それは顕著だと言う。


お昼は、海沿いのイタリアンでパスタをご馳走になる。

アデレードには、中国や韓国からの留学生が沢山いる。

「彼らは、いつも自分たちで固まっているけれども、もっと心を開けばいいのに。
英語だけじゃなくて、学ぶべき文化が沢山あると思う。」

僕がそう言うと、「そうだよな」とクリス。


結局、彼とは8時間くらい一緒にいた。

車を運転していても、ひっきりなしに電話がある彼は、恐らく結構忙しい。



本当のところ、彼が僕のことをどう思っていたかは分からない。

この地で生まれ育った彼に、アジア人に対する偏見や差別があっても、
何ら不思議ではない。

けれども、彼は一切それを出さなかった。

「自分から飛び込んでくる人間は歓迎する」

そう言わんばかりに。


僕は彼に、何をお返しできるだろう、と考える。

東京に帰ったら、「アデレードは凄く美しくて、人が優しい街だった」と、友達に言うこと。

そして、自分が逆の立場になったら、同じような行動をとること。

それぐらいしか、いまは思い浮かばない。

Thursday 14 October 2010

sweat

ホテルで横になり、commonwealth gamesのホッケー決勝、
インド×オーストラリアをテレビで観ていた。

はっ、と明日の打ち合わせのためにメールを開かなくてはならないことを
思い出し。

ホテルのネット接続料金が一時間15ドルと、訳の分からない設定
をしてくれているお陰で、現在のウェブ生活は完全に図書館の
フリーアクセススポット頼み。

時計を見たら、17時半で、図書館の閉館時間は18時。

がばっ、と起きて、着のみ着のままPCを掴み、図書館に走った。

街の中心地にあるホテルから図書館まで歩いて10分。走って5分。

上下スウェットで足元は雪駄。

走りながら思ったけれども、いくら私とはいえ、ここが東京の丸の内だったら
さすがにこんな格好は出来ません・・・

Tuesday 12 October 2010

happiness is in 5 minutes

州立図書館からホテルまでの帰り道。

横断歩道にいたら、隣にいた若者のバックパックに日本のお守りが付いていた。

「日本に行ったことあるの?」

という会話から始まり、歩きながら少しだけChrisという名の彼と話をした。

しばらくして彼が

「きみ、英語喋れるみたいだね!」

おいおい、英語で話しかけたじゃないか・・・

彼に、この近くでお酒を売っている店を聞き、握手して別れた。



酒屋の兄ちゃんに、

「ローカル・ビアーはある?」

と聞き、Coopersという銘柄を一瓶買う。

「よい夜を。」

たった4ドルの買い物なのに。

「君もね。」


ホテルに帰り、思う。

やっぱこれだよね、と。

Monday 11 October 2010

prejudice

@Adelaide (Australia)


地方の中規模な都市、ということが大きいのだろうけれども。


ここは思ったより白人社会。


中国とか韓国からの留学生が凄く多くて、図書館に行くとその割合に
驚くのだけれども、異人種が交流している、という光景はそれほど見ない。


街に到着してすぐに、「あ、これは少しまずいぞ」と感じた。


マイノリティの少なさ、にではなくて、人種ごとにグループが完全に分かれている雰囲気に。




図書館のロビーでパソコンを使っていたら、隣に若者が来た。


目が合ったので簡単に挨拶した。


ネイティブでないことはすぐに分かったのと、その顔の濃さから判断して、

「どっから来たの?中南米?」


と聞くと、


「イランだよ」


イラン!
なんてミステリアスな国。


母国の大学で機械工学を専攻したけれども、政府があんな状況だから、こっちで
大学に入りなおして職を得たい。


まだ日本にいたときに、西洋の音楽を演奏することを切望するイランの若者を
描いた映画「ペルシャ猫を誰もしらない」を観たばかりだったので、物凄くリアルだった。

彼とは10分くらいしか話をしなかったけれども、今後の幸運を祈りたい。



アデレードの街は、僕にとって凄く排他的に写る。

けれども、果たして東京はどうなんだろう、と考える。

海外から来た人にとっては、物凄く孤独感を覚えるのかもしれない。

日本に生まれ育っても、在日コリアンや中華人の目には、いまの僕のような
光景が広がっていたとしても、何ら不思議ではない。


誰の心の中にもある差別や偏見。

その複雑に絡み合った感情を紐解いてくれるものがあるのだとしたら、それも
やっぱり「人」だと思う。

カフェに入って、何気なく目が合った客と'Hey'と挨拶したり。

ショップに入り、感じの良い店員が「調子はどうだい」と素敵な笑顔で声を掛けてくれたり。

いまさっきも、図書館のロビーでPCをいじっていたら、自由な雰囲気を持った若者と
目が合ったので挨拶した。

凝り固まった自分の頭を、やわらかくしてくれるのは、メディアではなくて、人。

そう思う。

Sunday 10 October 2010

happiness is a warm gun

@Adelaide (Australia)

10日間いたシンガポールを離れ、オーストラリアのアデレードへ。

街中が活気に溢れたシンガポールから一転、落ち着いた西洋の地方都市に。

屋台での中華系の元気なおばちゃんとのやり取りから、カフェでのゆっくりとした
英語でのやり取りへ。

気候もこちらは初春という感じで、昼間は暖かいけれども、夜は冷え込みます。

この国は、ホテルでのインターネット使用料金が途方も無く高い代わりに、
図書館などの公共スペースで、割とフリーにアクセス出来るよう。
この文章も、州立図書館のロビーで書いてます。


思えばシンガポールでは、人との出会いに恵まれました。

普段、人付き合いのよい方ではない僕ですが、その方々には、本当に感謝する
ことが沢山ありました。

英語が聞き取れない。人が多すぎる。暑い。

街の不満を上げだせば、きりがないのだけれども、それでもシンガポールという
風変わりな国を満喫できたのも、彼らのお陰だと思います。

それと、単なる旅行者としてではなく、その街の政策や都市計画を勉強しながら
滞在するということが、いまの僕には合っているのかもしれません。



また一人での旅が始まりました。

ゆっくり、自分らしく進めたらと思います。


※すごく綺麗な街なので、写真を沢山載せたいのだけれども、図書館のワイヤレスだと重すぎて載せられないみたい。残念。

Monday 4 October 2010

米団子?




@Singapore
シンガポールには、職場の関連事務所がある。
「滞在中は、個室を用意したので好きに使っていいですよ」という
ありがたいお言葉を頂いた。
だから、日本にいたときと同様に、平日はスーツを着て、
電車に乗って通勤している。
交通システムにも大分慣れて、ずっとここで生活しているような、
不思議な錯覚を覚えることもある。
多分、中国語で話しかけられて、僕が英語で話し返すまで、
誰も僕のことを外国人だとは思わない。
多民族国家のこの国で、「この人は何人だろうか」なんて、
恐らく誰も気にしない。
心地よい開放感。
そんな生活も、あと3日でお終い。
それまで、とことん現地人になれたら、と思う。
写真は、ホテルの近くにあるチマキ屋さん。
漢字は読めないけれど、英語だと'Eastern Rice Dumpling'
直訳すると、東洋米団子?東洋米餃子?
もちもちしてて、おいしいです。

Sunday 3 October 2010

unpredictable

@Singapore

3ヶ月も旅をしていれば、予想だにしていなかったことの2、3が起きるのは想定していたのだけれども。

まさか靴が壊れるとは!

10年間履き続けたブーツであったので、壊れたことに関しては「まぁしょうがないかな」と思えるのだけれど、如何せん、唯一持ってきた革靴で、私服もスーツもこれで間に合わせよう、と思っていたので、さすがに困ってしまった。

他に持参した靴はアシックスのランニングシューズと雪駄。
さすがにスーツに合わせるとみっともない。

バブルに沸いているこの国で、ビジネスシューズの1足や2足探すのは難しくないのだけれども、どれもこれも中国製もしくはインド製。クラークスやコール・ハーンなんかの有名ブランドでさえもそんな状況。

日本を除くアジア諸国産の革靴のクオリティには、正直うんざりしていた。

出した結論は、高島屋シンガポール。

日本でも愛用する日本製のこのメーカー。

当然のことながら日本での値段よりは高くて、他のメーカーの中国製よりも3倍くらいするのだけれども、試し履きした瞬間に、「あぁ~、やっぱこれだよね」と納得。

革製品は、日本製に限りますよね。

Saturday 2 October 2010

wonderful life

@Singapore



異国の地に一人でいると、普段は感じなかったり、考えなかったりするようなことが「ふっ」っと沸いてきたりする。それこそが、一人旅の魅力なのではないかな、と最近よく思う。



けれども、それと同時に見えてくるものもある。

それは、自分の小ささだったり弱さだったり。
週末の街中で、家族連れやカップルを見ると尚更に。

シンガポールの街と人間の活気に若干疲れ気味だったので、あまり気乗りはしなかったけれども、緑色のコーヒー店に入ってしまった。

ラテを飲みながら資料を読んでいると、BGMでLouis Armstrongの'What A Wonderful World'が流れてきた。

小さい頃から何度も聞いてきた曲なのだけれども、何だか今の自分の心境にピタリとくるものがあった。ホテルに帰り、You Tubeで何度か聞いてみる。

そう、そんなに悪い人生じゃない。

http://www.youtube.com/watch?v=xotoDy5806Y

あれとこれ


@Singapore

「やっぱ、日本食だよね」

なんてぶつぶつ言いながらも、チキンライスを中心に現地の料理を楽しんでます。

が。

ある晩、あまり綺麗とは言えない屋台で食事をとったところ、日本人が東南アジア諸国を旅した際に、身体に起こっても何ら不思議ではない生理現象(敢えて名称は控えます)が、私の身にも降りかかりました。

まぁ、日常生活は普通に送れているので、それほど問題は無いのですが、気持ちの良いものではありませんので、「何とかならんかなぁ」と思っておりました。

そんな折、たまたま入ったコンビニエンス・ストアにて、西欧諸国ではとんと見かけない清涼飲料水を見かけまして、即買いいたしました。

やっぱ、「あれ」には「これ」ですよね。