Thursday 12 August 2010

ペルシャ

映画館に置いてあるチラシのデザインにピンときた。


西洋文化の規制が厳しいイランにおいて、警察に何度も拘束されながらもロック音楽を続ける若者の姿を描いた「ペルシャ猫を誰も知らない」を、渋谷のユーロスペースで見る。
国内でのライブ活動やCDの発売が叶わないため、ロンドンに亡命することを決めた男女2人と、彼らと同様にアンダーグラウンドで音楽活動を続ける若者たち。
音楽を演奏すること自体が規制されているので、彼らを主人公にした映画の撮影許可など下りる筈もなく、撮影はゲリラ。イラン国内での上映予定はなし。まさに「命がけ」の映画。
そんな重苦しいテーマを抱えながらも、彼らが奏でる多様な音楽や会話を聞いていると、ここは本当にテヘランなのだろうか、と思ってしまう。
決して洗練された音楽ではないけれども、自由を切実に求める歌詞を聞いていると、「これこそがロックンロールだ」と思う。
彼らが高台から眺めるテヘランの夜景は、どこまでも美しく、どこまでも切ない。

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