Tuesday 4 October 2011
町内会
診察室のドアを開けると、そこにはいつもスタジオ・ジブリのカレンダーがあった。
実家から歩いて10分ほどのところにある、小さな内科クリニック。
70を優に超えていると思われる医院長先生と、スタジオ・ジブリのイメージがどうしても結びつかなくて、何だかいつもおかしかった。
何故、ジブリのカレンダーを飾っているのかは分からないのだけれども、そのクリニックから歩いて数分のところに、「スタジオ・ジブリ」は居を構えている。
同じ町内だからなのか、コンビニに置いてあるジブリ・グッズなんかと比べて、診察室の壁に掛けてあるカレンダーは、何だか若干誇らしげに見えた。
個人的にジブリ作品の大ファン、という訳ではない。
子供の頃は、数え切れないほど作品を見直していたけれども、いつの頃からか、新作が発表されても、テレビやDVDで見たり見なかったり。
そんな状況だから、ジブリの新作「コクリコ坂から」を見ようと思ったのも、「何となく」であった。
考えてみると、最後にジブリ作品を劇場で見たのが、姉に連れられて行った「魔女の宅急便」。
オー・マイ・グッネス。あれから20年以上経っている。
1960年代の横浜に住む高校生2人を主人公にしたこの作品。
決してドラマ性に富むわけでもなく、ストーリー展開を期待する人は肩透かしを食らうかもしれない。
けれども、「何も起こらない」日常を丁寧に描いているからか、小津安二郎の映画を見たときのような感情が、僕の心に少しだけ溢れ出た。
http://kokurikozaka.jp/
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