Sunday 31 October 2010

sense

@Sydney(Australia)

少し驚いたのだけれども、シドニーにはフランス人が観光で沢山きている。

観光する、などといっても彼らがシドニー市内にあるLとVのマークが付いた
お店で買い物などするはずもなく、市外のビーチなどでよく見かける。

カラッとした空気と開放的な雰囲気、それに英語圏、というのが主な理由のよう。


僕がいま泊まっているのは、シドニー郊外のロッジ・ホテル。
トイレや洗面所が共同で少し不便な代わりに、毎日おいしい朝食がでる。

その朝食を食べるラウンジで、フランス人の家族をよく見かけた。

ラコステのポロシャツがよく似合うお父さん、お母さん、それに小学生と思われる姉弟。

この時期にバカンスなんて取れるんだろうか。さすがラテン。

10~11歳位と思われるお姉ちゃんは、ジュリー・デルピーが小学生だった頃のような顔を
している。まぁ、実際にはジュリー・デルピーの当時の顔はよく分かりませんが。

ある日、何気なく目が合ったので、軽く目で挨拶をした。
それ以来、ラウンジで会う度に、その女の子とだけは挨拶をするようになった。


この旅にでて以来、改めて気付いたのだけれども、お互いが醸し出す雰囲気から
何となく察して、知らない人と挨拶することは、物凄く気持ちが良い。

その「感覚」や「雰囲気」を、言葉で表現するのは難しいのだけれども。

誰かから紹介されて、お互いのことを知っていく。
そんな出会いも大事だけれども。
人が自然に発するそういったものから生ずる出会いもまた、
魅力的だと思う。


さて、そのフランス人の少女。
まだまだ小さい子供なのに、大人の女性のような仕草をたまにする。
そんな彼女をみていると、さすがフランス人だなぁとよく感心させられた。


土曜日の朝、洗濯を終えて部屋に戻ろうとしたら、偶然、その家族が大きな荷物を
持って出かけるところだった。

僕と目が合うと、'Au revoir'(さようなら)と言う彼女に

「帰るの?」と英語で聞くと

'Yes, see you!'

そして、しばらくして振り返ると、歩きながら笑顔でこちらに手を振ってくれていた。


その「ジュリー・デルピー」が、何故僕に挨拶をしてくれるようになったのかは分からないけれども。

きっと歳の差など関係なく、お互いの何かを感じることが出来たのではないかなぁ、と勝手に想像する。


分かる人には分かるし、分からない人には一生分からない。

いつまでも、そんな人間でいられたらと思う。

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