Wednesday 15 December 2010
表と裏
@ Davis (California)
カリフォルニア州オレンジ郡の空港は、ジョン・ウェインという名前が付いている。
なぜ「ジョン・ウェイン」なのか。
ネットで少し調べてみたけれども、結局よく分からなかった。
よく分からなかったのだけれども、俳優の名前を空港名にしちゃうなんて、さすがアメリカ。
けれども、もし仮に30年後、どこかの街が「ブラッド・ピット空港」なんてものを命名したら、その空港を使うのは、少しばかり恥ずかしいような気がする。なんとなく。
ジョン・ウェイン空港は、名前からして荘厳なイメージがあったのだけれども、実際はこじんまりした、親しみやすい空港であった。
そのジョン・ウェイン空港で、サクラメント行きの飛行機を待っていたのだけれども、濃霧の影響で出発が遅れる、とのアナウンスがあった。
手持ち無沙汰になったので、雑誌でも買おうかと思ったのだけれども、これ以上荷物を重くしたくなかったので、新聞を手に取った。
ぱらぱらめくっていたら、面白そうな記事を見つけた。
「元NBAの選手が現在、クラブDJとして活躍中」
ロニー・サイカリーという名の彼は、子供の頃からの音楽好きが興じて、バスケットのプレーを続けながらも、趣味としてDJを始めたそう。
選手として現役を引退した後、自宅に友人などを呼んで音楽を楽しんできたのだけれども、最近になって、本格的にクラブで活動を行うようになると、たちまち人気者になり、現在は世界中を移動してCDを回している。
僕が特に興味をそそられたのは、「チームメートの多くは、彼の音楽好きを知らなかった」という箇所であった。
僕が中学生の頃。
周りでイジメや仲間外れにされている同級生たちの多くは、真面目で物静か人々だった。
けれども僕の目には、彼らの多くが、たとえ少し社交性は無かったにせよ、自分の世界を持っているように感じられた。
僕自身が彼らを、周りの人間と一緒になって本当にイジメていなかったか、と言われると正直分からない。イジメというのは、加害者が認識するものではなく、被害者が感じるものだから。
時には、「何もしない」ことですら、イジメにはなりうる。
ただ、人間関係ばかり気にして、小さくまとまっていた当時の僕には、自分の世界を持った彼らの方が、よっぽど強い人間のように思えるときがあった。
その記事を読んで、そんなことを思い出した。
最後に、彼によるジョークを。
「DJであることをエンジョイしているよ。だって、例え悪い夜があったとしても、僕の失敗がESPN(スポーツ専門チャンネル)で放映されることはないからね」
http://www.nytimes.com/2010/12/09/sports/basketball/09seikaly.html?_r=1&scp=1&sq=DJ%20NBA&st=cse
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